読書メモ|非常識な本質―ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果を創り出せる
「本質」を見極める術を知りたくて、この本を読みました。
本書、「非常識な本質―ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果を創り出せる」は、元日産でミスターGT-Rと呼ばれた水野和敏さんによる「非常識な本質」の事例本。
目次
第1章 非常識な本質
第2章 はみ出し者が生きる道
第3章 「お客様は神様」の本当の意味
第4章 世界一を目指した型破りな開発
第5章 答えはいつも会社の外にある
第6章 ブランドの正体
第1章はニスモでのレース監督時代での連戦連勝できるチーム作り、第2章と第3章は学生時代から日産入社数年の期間、そして第4章以降はマルチパフォーマンス・スーパーカーGT-Rの開発について書かれており、それぞれで常識を疑い、本質を見極めた事例がたくさん載っています。
例えば第1章ではこんな感じ。
常識 | 非常識な本質 |
短期間で成果をだすために複数人で責任分担して進める。 | 短期間で成果を出すために責任を一人に集中する。 |
困難なことを達成するために 予算やチームの規模を拡大する。 | 困難なことを達成するために 予算やチームの規模を拡大しない。 |
カーレースに勝つには、最高馬力、最軽量の車が必要。 | 富士サーキットは、最高馬力で走っていない区間が82%ある。そこで速く走るために、アクセルを戻して半分しか踏まない状態でいかに速いクルマを作るかを考える。 |
カーレースは車の速さを競うもの。 | カーレースはマネジメント能力を競うもの。 |
一番できる人を先頭にして作業に当たらせる。 | 一番できる人に作業をさせるな。 |
本当にやりたいことを達成するカギは「本質」
さて、この本の前書きには、自分の成し遂げたいことを達成するコツとして以下のことが書かれています。
ただ、1つだけ実行してもらいたいことがあります。
それは「こういうときには、こうすべきだ」という常識にとらわれた考え方とやり方を捨て、常識の壁を壊し、その先の思考の盲点に潜む「本質」をつかもうと意識すること、ただこれだけです。
また、表紙のウラにも同じようなことが。
周りの人にすれば非常識かもしれないけれど、本当にやりたかったこと、本当の自分の希望は、常識の壁をぶち壊した先にあります。そこには、あなたの未来を祝福するカギー「本質」が必ず潜んでいます。
「非常識な本質」の本質
じゃあ、どうすれば本質をつかむことができるのか? 当たりまえを当たりまえと思わず、本当に大事なことは何かと考え続けるだけでと、非常識な本質が見極めれるのか? そのヒントは以下の文章にあります。
あなたが感じているもやもやや不安も、「本質」をつかめばスカッと吹き飛ばせます。
「もやもや」、「不安」をほっとかないということ。「もやもや」、「不安」をスルーせず、しっかり考え、仮説をつくり、実際に確認するという行動を起こす。
当たりまえのことですが、それをしっかり実行することが本質を見極めることになる。
そう、自分にとって「当たりまえのこと」が、みんなにとって「非常識な本質」。
自分の個性、存在価値を信じることが重要なんだと感じました。